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哲学者かく笑えり |土屋賢二 [エッセイ]

表紙と題名で敬遠する必要の無い、愉快な本です。
むしろギャグ満載と言っても過言ではないでしょう。
特に、「妻にいじめられる」「女子大生にいじめられる」といった言葉に引っかかった人は
読んでみてもいいんじゃないですか?

女子大で教鞭を振るう、土屋賢二氏ならではの苦悩も体感できることでしょう。
羨ましいと思われる方もいるかもしれませんが。

現実なんてこんなものです。


この本は、ユーモアに溢れています。いや、溢れすぎていると思われますが。
哲学と聞けば、偉人や賢人の名前が浮かんだり、名言が思い出されないでしょうか。
ですが、哲学って、もっと身近なものなんですよね。

哲学者も人間です。人間関係で悩んだり、外出すると空からカラスに狙われて困ったりするのも、
哲学だったんです。

むしろ、人より悩むことが多かったから、難しいことを考えすぎたのではないかと思うほど。

ユーモアとは、知性の現われだと思います。
自分がどのような行動をしているか、第三者的な目線で見ることが必要とされます。
そして、自分の行動を、他者がどのように受け取るか予測できなければならないでしょう。
その上で、人を笑わせるのがユーモアなのです。
面白い人は頭が良い、といわれる所以でしょう。

愛と憎しみが相反しないように、哲学とユーモアは相反しません。

屁理屈と詭弁と哲学で彩られた文章が、なんとも愉快な気分にさせてくれます。


「人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかった」
(ドイツの哲学者 ニーチェ)



哲学者かく笑えり (講談社文庫)

哲学者かく笑えり (講談社文庫)

  • 作者: 土屋 賢二
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2001/12
  • メディア: 文庫



タグ:土屋賢二
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