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巷説百物語 |京極夏彦 [ミステリー]

「御行奉為―」

騙し騙されが世の常なれば、小股潜りの手練手管を御覧あれ。

と、言うわけで時代物です。
特に違和感も無く、すらすらと読めました。
京極夏彦先生の本を読んだことのある人は、問題なくその世界に浸れるでしょう。

そして、「この世に不思議なものなど無い」というスタンスも健在。
妖怪も健在。ここら辺は鉄板です。外せません。
言うなれば、御飯に味噌汁のような組み合わせでありましょう。
これをなくして日本の朝は語れない、というか、そんな感じ。

まあ、この本を一言で表すなら、京極版『必殺仕事人』といったところでしょうか。
しかし、それだけで語りつくせる物語であるはずもないのです。
是非、この本を読んで『物語』を終わらせてください。
散らした伏線を、一気に引き上げるがごとく解決する様は、まるでミステリ領域の技。

そう、これは時代本格ミステリだったのだ――

神秘は時を遡れど色褪せず、さらにその輝きを増して誕生した。
謎解きの伏線は今も、誰かに解かれるのを待っている。

さあ、あなたもご賞味あれ。


続巷説百物語 (角川文庫)

続巷説百物語 (角川文庫)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/02/24
  • メディア: 文庫



タグ:京極夏彦
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