クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い [ミステリー]
絶海の孤島。集められた『天才』たち。
――――そこで見つかった首なし死体。
こんな文字列を見るだけで、脳内にミステリー成分が分泌されます。
言うなればそれは…………そう、『危機感』なのです!
殺人者が身近にいるという恐怖。
殺人者が誰か分からないという不安。
殺人者から逃げられないという絶望。
……背筋がゾクゾクしてきますね。(変態?)
そしてまた、小説の随所に散りばめられたセンスが好みでした。
『天才』は、その一つ。
彼らは天賦の才能を与えられた少数派(マイノリティ)。
数多き凡才たちの常識を、
真っ向から敵に回して世界の理を解き明かす。
……みたいなさぁ、たった一人で世界と戦ってる感じ?
もう、凄い好き。だって、恰好良いじゃないですか。
英雄もこのパターンだしね。
この小説、読了感が普通のミステリーと違います。
より強く『世界』を意識してしまうような、
地に足がつかないような、
漠然とした不安感が襲ってきました。
恐らくは、小説に呑まれてるんでしょう。
ん? 呑まれてる?
そんな小説を読めるなら、パックリと呑まれてみるのも一興ですわ。
西尾維新『戯言シリーズ』
クビキリサイクル
クビシメロマンチスト
クビツリハイスクール
サイコロジカル(上)(下)
ヒトクイマジカル
ネコソギラジカル(上)(中)(下)
クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)
- 作者: 西尾 維新, take
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2002/02
- メディア: 新書
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